京都
華やかな古都と懐古的な里山の風景
見る人の心ふるわせる奥深き京都へ
日本の四季を情緒豊かに映し出す京の都から、南部の里山へと向かえば景色は一変。斜面一帯に広がる茶畑のパノラマは美しくも素朴で、どこか懐かしい気分に浸れます。また、北部の日本海側へと足を運べば、迎えてくれるのは日本三景にも数えられる絶景。古都と山と海、多彩な魅力に満ちた京都をめぐります。
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寺院・神社と桜のコラボは春の京都を代表する風景
歴史に彩られた京の都が桜に包まれる春景色は圧倒される美しさ。満開の桜に囲まれた寺院・神社はもちろん、花びらが舞い落ちる祇園白川、ライトアップされた円山公園のしだれ桜など、どこを切り取っても絵になります。また、毎年3月に開催される「東山花灯路」も早春の風物詩。東山地域が、露地行灯で幻想的に照らされます。

紅白の梅が飾る渓谷で
春の香りを感じる
京都府東南端の南山城村からほど近い、奈良県奈良市の梅の名所「月ヶ瀬梅林」。五月川の渓谷沿いに約1万本もの梅樹が並んでおり、大正11年(1922)には国の名勝地に指定。2月中旬から3月に見頃を迎え、ひと足早く春の訪れを知らせてくれます。眺望抜群のビュースポットや梅林公園などがあり、ハイキングも楽しめます。
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夏の河原で楽しむ
京都の粋な伝統文化
夏の京都を代表する楽しみが鴨川の納涼床。鴨川のそばで涼を取りながら、京料理とビールで風流極まるひとときを過ごせます。桃山時代に、商人が河原に見物席などを設けるようになったのがはじまりとのこと。また、貴船の川床も有名で、山中を流れる川の真上に床が用意されています。川のせせらぎを耳にしながら、市街地とはまた違った風情が楽しめます。

股のぞきでも知られる
日本三景の眺め
京都府北部の宮津湾にある特別名勝「天橋立」。何千年もの歳月を経て自然が造りだした珍しい造形が、天に架かる橋のように見えることからこの名前が付けられました。展望所からの眺めはもちろん、全長約3.6kmの砂州を歩いたり、レンタサイクルで渡ったりもでき、観光船やモーターボート、シーカヤックなど、海上からの眺望も楽しめます。
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渡月橋と背後の山々が
織りなす圧巻の紅葉景色
街の中心部のほど近くにありながら豊かな自然が広がっており、美しい四季の移ろいを目にすることができる「嵐山」。数多くの紅葉スポットが点在する京都のなかでも嵐山の景色はすばらしく、赤や黄に色づく雄大な山々と清らかな桂川に架かる渡月橋の眺めは、まるで一幅の絵のよう。思わず見惚れてしまいます。

トロッコ列車に揺られながら渓谷沿いのショートトリップ
レトロな観光列車「嵯峨野トロッコ列車」に乗って、保津峡の自然風景の中を旅してみるのもおすすめ。トロッコ嵯峨駅からトロッコ亀岡駅までの7.3kmを約25分で結んでおり、四季折々の渓谷美を間近に感じられます。特に窓ガラスのないオープンな車両「リッチ号」(5号車)は格別。道中には見どころポイントが多く、通過する際は速度を落として運行してくれます。
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寺も町も、白銀の世界に
包まれる冬の京都へ
雪が深々と降り積もる京都の街は、春や秋の華やかな姿とはまた違う、凛とした雰囲気に。真っ白な雪に覆われた社寺は静けさの中で荘厳な雰囲気をより一層引き立たせ、古い町並みの雪の上をヒタヒタと人が行き交う光景にも風情を感じられます。また、お寺によっては冬限定の特別拝観を実施しているところも。出掛ける前に要チェックです。

ライトアップで演出する
幻想的な日本の原風景
美山町の集落「京都美山かやぶきの里」は、今なお39棟の茅葺民家が残る国の保存地区。冬に開催される「美山かやぶきの里雪灯廊」は雪灯籠の点灯や茅葺民家のライトアップで、山里が幻想的な光に包まれます。また“灯り”をテーマにした嵯峨・嵐山の「嵐山花灯路」では、ライトアップされて闇夜に浮かび上がる渡月橋や竹林の小径など光と陰影が創り出す美しい空間が楽しめます。

